ORACLEの「Instant Client」インストール方法について覚書。
インストールしてODBC、SQL*Plusで接続できるまでのセットアップ手順を説明した記事です。
ORACLE Instant Clientについて
「Instant Client」は、ORACLEが提供している無料のORACLE接続用クライアントソフトウェアです。
「Instant Client」をインストールすれば、これまでのように標準のOracle Clientをインストールせずに、またはORACLE_HOMEがなくてもアプリケーションを実行できる。
ORACLEのホームページには以下のように記載されています。
「OCI、OCCI、ODBC、およびJDBCアプリケーションが修正なしに動作するほか、使用するディスク領域もこれまでより大幅に減ります。Instant ClientとともにSQL*Plusも使用できます。再コンパイルも不要です。」
ODBCドライバも配布されているので、AccessやExcel、VBからODBC接続でORACLEに接続したいなんていう時にも「Instant Client」をインストールしておけば問題なく接続できます。
今回は、「Instant Client」をインストールして、SQL*PlusとODBC接続ができるまでの手順を紹介します。
Instant Clientの入手とインストール
以下、「Instant Client」の入手方法とインストール手順を説明します。(Windows XP 32bit)
ORACLEの「Instant Client」ダウンロードサイトにアクセスします。
プラットフォーム(OS)ごとのダウンロードリンクがあるので、「Microsoft Windows 32-bit」の右にある[ダウンロード]をクリックします。
ダウンロードページが表示されるので[ライセンスに同意する]のオプションをクリックします。
最初に「Instant Clientパッケージ - 基本」をダウンロードするので、[instantclient-basic-win32-10.2.0.3-20061115.zip]をクリックします。
ログインページが表示されるので、ユーザー名とパスワードを入力して[ログイン]をクリックします。
プロファイルをまだ登録していない場合は、新規のプロファイル登録を行って、ユーザー名とパスワードを取得します。
[ファイルのダウンロード]ダイアログボックスが表示されるので、適当な場所にダウンロードします。
次に「SQL*Plus」を実行するために必要な「Instant Clientパッケージ - SQL*Plus」をダウンロードします。
[instantclient-sqlplus-win32-10.2.0.3-20061115.zip]をクリックして適当な場所にダウンロードします。
最後にODBC接続をするために必要な「Instant Clientパッケージ - ODBC」をダウンロードします。
[instantclient-odbc-win32-10.2.0.3-20061115.zip]をクリックして適当な場所にダウンロードします。
ダウンロードしたそれぞれのzipファイルを解凍して、1つのフォルダにまとめます。
ここでは、Cドライブの直下に新しく"oracle"というフォルダを作成し、解凍されたファイルを全てこのフォルダにに移動しました。("c:\oracle"になります。)
ここまででORACLE Instant ClientとODBC、SQL*Plusののインストール、というか配置が完了しました。
各種セットアップ手順
ORACLE Instant Clientが使えるようにするためのセットアップ手順です。
[マイコンピュータ]のプロパティを表示し、[詳細設定]タブをクリックし、[環境変数]ボタンをクリックします。
[システム環境変数]に以下の設定を行います。
"Path"に"c:\oracle"を追加。
"TNS_ADMIN"を新規に追加し、[変数値]に"c:\oracle"を入力して[OK]をクリックします。
"NLS_LANG"を新規に追加し、[変数値]に"JAPANESE_JAPAN.JA16SJISTILDE"を入力して[OK]をクリックします。
"NLS_LANG"の値については、各環境に合わせて変更してください。 通常は、以下の設定でよいと思います。
Windows系
NLS_LANG = JAPANESE_JAPAN.JA16SJISTILDE
UNIX系
NLS_LANG = JAPANESE_JAPAN.JA16EUC
環境変数の設定は以上です。
これでORACLE Instant Clientの動作に必要なセットアップは完了です。
ORACLE ODBCドライバのインストール
次にODBCドライバのインストールを行います。
[コマンドプロンプト]を起動し、"c:\oracle"にカレントフォルダを移動します。
以下のコマンドを入力して[Enter]キーを押します。 "odbc_install JA"
コマンドプロンプトに"Oracle ODBC Driver is installed successfully."と表示されれば無事ODBCドライバのインストールが完了です。
次に"tnsnames.ora"ファイルを作成し、"c:\oracle"フォルダに保存します。
すでにORACLEデータベースに接続している他のクライアントPCがあるなら、そのクライアントPCの"tnsnames.ora"をコピーしても構いません。
"tnsnames.ora"ファイルの作成については、作成手順等が記述されたwebサイトが多数ありますので参考にしてください。
これでORACLE Instant Client、SQL*Plus、ODBCが使えるまでのセットアップは完了です。
次に動作確認をしますが、長くなったので次の記事で詳細を説明します。
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