PCの引っ越しにちょー便利なEaseUS Todo PCTrans Freeの使い方や実際に使ってみた感想を記事にしました。
その他、有償版にしかできない機能についても一部紹介します。
EaseUS Todo PCTrans とは?
EaseUS Todo PCTransは、PC間でデータやアプリケーションを簡単に引っ越しできるデータ移行ソフトです。
EaseUS Todo PCTransを使えば、新しいPCでのアプリケーションのインストールやデータファイルのコピー、プロファイル(個人設定)の移行など一番面倒な作業を今使っていPCから一気に新しいPCへ移行させることができます。
その他バックアップ機能やジャンクファイル削除などのシステムクリーンアップの機能もあります。
どうやって使うの?
EaseUS Todo PCTransを新しいPC(引っ越し先)と現在使っているPC(引っ越し元)両方にインストールします。
EaseUS Todo PCTransの画面から新しいPCと現在使っているPCをネットワーク経由で接続します。
あとは引越し元のPCでEaseUS Todo PCTransの簡単なウィザード形式のツールを使って新しいPCに移行したいものを選んでボタンクリック、あとは終わるのを待つだけ。
PC同士をクロスケーブルで接続したりする必要はなく、PC同士が通信できる状態であれば社内ネットワークや自宅のWi-Fi環境で使用できます。
これだけで新しいPCを今使っているPCと同じ環境で使い始めることができます。
ネットワーク接続できない場合
2つのPCをネットワーク経由で接続して移行する方法以外に移行するデータをイメージファイルにしてそのイメージファイルを引っ越し先PCで復元する方法があります。
USB接続のHDDや大容量のUSBメモリがあればネットワーク接続できない環境でも引っ越しが可能です。
EaseUS Todo PCTrans Freeで引っ越しできるもの
EaseUS Todo PCTransで新しいPCに引っ越しできるものは以下のとおりです。
- インストールされているアプリケーション
- ディスクに保管されている各種データファイル(取捨選択、パス変更可)
- ローカルアカウントやドメインアカウントのプロファイル(個人設定)
- Wi-Fi設定
EaseUS Todo PCTrans Freeと有償版の機能比較
EaseUS Todo PCTransには、無償版であるFreeと有償版がPro、Server、Techの3種類あります。
個人で使う場合は、FreeかProになるかと思います。Server、Techは企業ユースですね。
無償版では、一度に引っ越しできるアプリの数や引っ越しするデータ容量に制限があります。
以下各ライセンスの比較表です。
詳細ページについては、EaseUSの公式ページを参照してください。
EaseUS Todo PCTrans Free のダウンロードとインストール
EaseUS Todo PCTrans Freeのダウンロードとインストール方法について以下に記載します。
EaseUS Todo PCTrans Freeの公式ページをブラウザで開き、「無償ダウンロード」ボタンをクリックします。
ダウンロードされたインストールプログラムをダブルクリックして起動します。
EaseUS Todo PCTrans Freeのインストーラーが起動するので、[今すぐインストールする]をクリックします。
インストール先のフォルダを変更したい場合は、[カスタムインストール]をクリックすれば任意のフォルダを指定できます。
[今すぐインストール]をクリックするとダウンロードとインストールが開始されます。
以下の画面が表示されればインストールは完了です。
[今すぐ始める]をクリックすれば、EaseUS Todo PCTrans Freeが起動します。
EaseUS Todo PCTrans Freeのダウンロードとインストールは、引越し元と引越し先の両方のPCにインストールする必要がありますので、同様の手順でもう一つのPCにもインストールします。
EaseUS Todo PCTrans Free を使ってみる
EaseUS Todo PCTrans Freeを使用して実際に引っ越しを行う手順を以下に記載します。
引越し元PC(以降、旧PCと記載)側と引越し先(以降、新PCと記載)の両方でEaseUS Todo PCTrans Freeを起動します。
旧PC側のEaseUS Todo PCTrans Free画面の[スタート]をクリックします。
「PCからPCへ」画面が表示されるので、旧PC側では[古いPC(転送元)をクリックします。
以下のメッセージが表示されますが、[OK]で閉じてしまって良いです。
旧PC側で新PC側を自動で探してくれますが、新PCを見つけてくれない場合は、[手動で接続]をクリックします。
「接続したいIPアドレスを入力してください」というメッセージ画面が表示されるので、テキストボックスに新PCのIPアドレスを入力して[接続する]をクリックします。
新PCが画面に表示されたら[接続する]をクリックします。
以下は接続された際の新PC側の画面です。「接続されました」画面に変わります。
旧PC画面側で「データ初期化画面」が表示されるのでそのまま待ちます。
「データ初期化画面」から以下の画面に変わり、引っ越し対象となる「アプリケーション」、「ファイル」、「アカウント」の3つのタブが表示され、各タブを選択すると引っ越しできる対象の一覧がリスト表示されます。
「アプリケーション」画面
「ファイル」画面
「アカウント」画面
上記3つの画面からそれぞれ新PCに引っ越ししたい項目のチェックボックスをオンにして、[転送]をクリックします。
転送が開始されます。
転送が完了すると以下の画面が表示されますので[OK]をクリックします。
新PC側では、以下のように再起動を求める画面が表示されるので、[再起動]をクリックして新PCを再起動します。
再起動後にちゃんと旧PCから引っ越しされたか確認してみます。
旧PCからフリーソフトを集めたフォルダ「C:\Program Files\Tools」フォルダが全部コピーされていることが確認できます。
また引っ越し対象にしたアプリケーションも新PCのメニューからきちんと引っ越しされていることが確認できます。
以上で旧PCから新PCへのEaseUS Todo PCTrans Freeを使用した引越し作業手順は終了です。
PC同士をつなげて、選んで、ボタン押すだけ!めちゃめちゃ楽ですよね!
転送時の補足
転送前の各「アプリケーション」、「ファイル」、「アカウント」の3つのタブでの引っ越しデータの指定についていくつか補足がありますので以下に記載します。
互換性について
「アプリケーション」タブを選択した際に互換性を表す「対応済み」、「非対応」、「既存」の3つのタブが表示されます。
「対応済み」は、旧PCから新PCに問題なく転送できるアプリケーションのリストになります。
「非対応」は、新PCには転送できない、互換性のないアプリケーション(EaseUS Todo PCTransが対応していない)になります。
また「既存」は、新PC側にすでにインストールされているアプリケーションのリストになります。
ファイル転送先のパス変更
「ファイル」タブで転送したいフォルダやファイルを選択した場合に、オプションとして引っ越しする旧PCのフォルダを引っ越し先の新PCでは別のパスに変更することができます。
例えば、旧PCの「C:\Program Files\Tools」フォルダを引っ越し対象として、新PCでは、「C:\Tools」に変更することができます。
転送したいフォルダの右の鉛筆マークをクリックします。
以下の設定画面が表示されるので、パスを入力して[送信]をクリックします。
引っ越しできるアカウントの設定内容
以下アカウントを引っ越し対象とした場合に選択できる項目の画面ショットを貼っておきます。
移行設定
[移行設定]をクリックするとデータやアカウントの引っ越し対象についての除外フィルター設定や重複ファイルの処理に関する設定ができます。
画面右上の[移行設定]をクリックします。
以下の設定画面が表示されます。
チェックボックスをオンにしたものは移行対象外となります。
また特定の拡張子を登録しておけば、該当するファイルは転送対象外となります。
重複ファイルの設定についてですが、「置き換え」は転送先に同名のファイルがあった場合、転送元のファイルに無条件で置換されます。
「スキップ」は、転送先のファイルのタイムスタンプの方が新しかった場合は転送元からのファイルコピーはスキップされます。
「保留」は、転送元、転送先の両方のファイルを残します。一方のファイルはリネームされて残ります。
データ移行方法については、EaseUSの公式ページにも詳細が掲載されていますので是非参考にしてください。
EaseUS Todo PCTrans Free で使えるその他の機能
EaseUS Todo PCTrans Freeには、引っ越し機能以外にもいくつか便利な機能が使用できます。
システムクリーンアップ
システムクリーンアップは、システムディスクのジャンクファイルを検索して削除してくれる機能です。
ジャンクファイルとは、Windowsの一時ファイル、ごみ箱のファイル、Windows Update等のプログラムファイルやインターネット一時ファイルなどのシステムの動作に影響を与えない削除可能なファイルのことです。
EaseUS Todo PCTrans Freeのシステムクリーンアップ機能を使えば、これらのファイルを検索、特定、削除してディスク使用量を空けてくれます。
以下手順です。
EaseUS Todo PCTrans Freeを起動して左のメニューから[システムクリーンアップ]を選択、[スキャン]をクリックします。
ジャンクファイルのスキャンが開始され、スキャンが終了すると削除対象の一覧が表示されます。
各項目の右にあるアイコンとクリックすれば削除されるファイルの詳細が表示されます。
削除対象となっているシステムジャンクファイルの一覧の例
ブラウザの場合
削除対象ファイルは、チェックボックスのオン/オフで削除対象に追加したり除外したりできます。
各削除対象を確認して問題なさそうであれば[クリーンアップ]をクリックします。
削除が開始されます。
クリーンアップが完了すると以下の画面が表示されます。
1.18GBも削除されました。
[完了]をクリックして終了です。
システムクリーンアップについては、EaseUSの公式ページにも詳細が記載されていますので参考にしてください。
EaseUS Todo PCTrans Free を使ってみた感想
以下実際にEaseUS Todo PCTrans Freeを使ってみた感想です。
良いところ
EaseUS Todo PCTrans Freeを実際に使ってみてPC間で引っ越しをしてみましたが、PC同士の接続も簡単ですし、選んでボタンを押すだけで新しいPCが今のPCと同じように使えるようになるのはとても便利です。
また異なるOS間でも移行ができる点が良いです。
異なるOS間の移行については、以下のページの「転送時の注意」を参照してください。
操作性についてもオンラインマニュアルなどを見る必要もなく直感的にわかるので優れていると思います。
EaseUS製品は他の製品でもユーザーインターフェースに優れているので、この製品も例外なく操作が初心者でもわかりやすくなっていますね。
PC間のデータ移行ソフトでありながらバックアップ機能が無償版でも制限なく使用できるのは非常に良いですし、ジャンクファイル削除機能も本来だと個別に削除しないとならないものも一括して削除できるので地味に便利です。
悪いところ
無償版だと移行できるアプリや移行できるデータ容量に制限が付きますし、アプリケーションによっては、有償版でないと移行できないアプリケーションがあります。
無償版の制限事項については、当然といえば当然のことなので仕方ないですね。
制限内で繰り返し転送をするという方法もありますが、ちょっと面倒です。
また、私が試した範囲ではありませんでしたが、互換性の問題でアプリケーションを移行しても移行先で動作しない場合があるようです。
EaseUS Todo PCTrans 有償版を使用したデータ移行
ここからは、実際に有償版であるProを使用してデータの移行を試してみます。
移行方法は、ネットワーク経由について説明済みなので、バックアップと復元機能で手順を説明します。
バックアップイメージの作成
最初に今使っているPCのバックアップイメージファイルを作成するので、EaseUS Todo PCTransの左メニューから[ バックアップと復元]をクリックして[スタート]をクリックします。
「データのバックアップ」画面が表示されるので、[次へ]をクリックします。
バックアップイメージファイルのファイル名と保管先を指定して[確認する]をクリックします。
アプリケーション、ファイル、アカウントのそれぞれのタブからバックアップ対象を選択します。
機種依存性のあるアプリケーションについては、あらかじめチェックを外しておきましょう。
赤線で囲んだドメインアカウントについては、Pro版でも移行対象外となります。
バックアップ対象を選択し終わったら[バックアップする]をクリックします。
バックアップが開始されます。
「完了」画面が表示されればバックアップは完了です。
[ファイル一覧]をクリックすると以下の3つのファイルが作成されていることがわかります。
- バックアップイメージファイル(XXX.PCT)
- PCTrans_setup.exe
- リストア手順.txt
これら3つのファイルを復元するPCにコピーして復元します。
バックアップ画面は[完了]をクリックして閉じて良いです。
バックアップイメージからの復元
バックアップからの復元手順を以下に記載します。
バックアップ実行時に作成された以下の3つのファイルを復元するPCにコピーします。
- バックアップイメージファイル(XXX.PCT)
- PCTrans_setup.exe
- リストア手順.txt
コピーした「PCTrans_setup.exe」をダブルクリックして起動します。
EaseUS Todo PCTransがインストールされていない場合は、EaseUS Todo PCTransのインストールが開始され、以下の画面が表示されます。
復元するイメージファイル(ここでは20231006.PCT)をクリックして[復元]をクリックします。
アプリケーション、ファイル、アカウントのそれぞれのタブで復元したい項目のチェックボックスをオンにして[復元]をクリックします。
復元が開始されます。
復元が完了すると以下の画面が表示されます。
復元内容の詳細を確認することができます。
画面のように復元したアプリケーションには復元できず再インストールが必要なアプリケーションが記載されている場合があります。
[OK]をクリックして画面を閉じます。再起動を求めるメッセージが表示されるので、再起動します。
再起動後にメニューを確認すると復元したアプリケーションが「新規」となってインストール済みであることが確認できます。
復元でしたいしたフォルダもしっかり復元されています。
画面ショットは載せていませんが、愛用しているランチャソフト(Orchis) の設定も復元元の設定が有効になっていて、設定せずにそのまま使えましたし、クリップボードの履歴アプリの履歴もそのまま復元されていました!
各種アプリケーションの細かな設定は非常に面倒なので、EaseUS Todo PCTransを使えばその面倒からも解放されます。
そのほか移行したアプリケーションの起動を確認しましたが、今回移行したアプリケーションについては、復元時に警告表示されていたアプリケーション以外はきちんと動作してくれたのでびっくりです。
まとめ
今使っているPCから新しいPCへの引っ越しするときに便利なデータ移行ソフト「EaseUS Todo PCTrans Free」のレビューについて記事にしてみました。
無償版だと制限があるので、制限のない有償版の「EaseUS Todo PCTrans Pro」で実際にデータ移行をやってみた結果についても記載しました。
Pro版であれば、PC間の移行は非常に簡単にできますし、アプリケーションの再インストールや各種設定、データファイルのコピーなんかを一つ一つチマチマやらないとならないことを考えるとこの金額でボタン押して放置で済むことを考えれば購入する価値があるかもしれませんね。
以上、最後まで読んでいただいてありがとうございました!
コメント