SugarCRMのインストール作業について覚書。
SugarCRMインストール前提条件
SugarCRMをインストールするためには、WAMP(Windows、Apache、MySQL、PHP)環境の構築が必要になります。
各インストール作業の詳細については以下を参考にしてください。
Apache、MySQL、PHPを一括でインストールできるXAMPPというパッケージもあります。
SugarCRMのインストール
SugarCRMのインストール作業はブラウザからウィザード形式の手順に従って実行していきます。
これまでのSugarCRMに関係する各ソフトウェアの設定が正しくおこなえていれば、簡単にできます。
以下にその手順を説明します。
ダウンロードしたSugarCRM本体のzipファイルを解凍します。
解凍されると「SugarOS-4.5.1e」というフォルダが作成されます。
作成されたフォルダをダブルクリックし、さらに下の同名のフォルダの名前を「sugarcrm」に変更します。
「sugarcrm」フォルダをapacheの「htdocs」フォルダにコピーします。
ブラウザを起動し、アドレスバーに以下のURLを入力します。
http://サーバー名/sugarcrm ※サーバー名はローカルにインストールしたのであればlocalhostでOK。
SugarCRMのインストールを開始する「Setup Wizard」(セットアップウィザード)が表示されます。
セットアップウィザードの言語が「English(US)」になっているので、「Choose your language」ボックスの一覧から「Japanese – 日本語」を選択し、[Start]をクリックします。
ウィザードの表示が日本語に変更されたことを確認して、[開始]をクリックします。
「ステップ1:ライセンス確認」画面が表示されるので[同意します]チェックボックスをオンにし、[次へ]をクリックします。
「ステップ2:システムチェック」画面が表示されるので、全てのステータスが「OK」になっていることを確認し、[次へ]をクリックします。
「ステップ3:データベース設定」画面が表示されるので、必要な値を入力し、[次へ]をクリックします。
今回は、データベース及びユーザを新たに作成する方法で説明しています。
項目名 | 意味 |
---|---|
ホスト名 | SugarCRMをインストールするホストの名前です。 |
データベース名 |
SugarCRMのデータベース名です。 指定した名前でMySQLにデータベースが作成されます。 任意の名前を指定してください。 |
データベースユーザ名 |
SugarCRMがデータベースにアクセスする際に使用するMySQL内のユーザ名です。 ユーザを作成しない場合は、MySQLの特権ユーザ名を入力し、「ユーザを作成」のチェックと「上記のデータベースアカウントは特権ユーザですか?」のチェックをオンにします。 |
データベースパスワード |
データベースのパスワードです。 任意のパスワードを設定してください。 |
データベースパスワードを再入力 |
データベースパスワードの確認です。 データベースパスワードに入力した文字と同じ文字列を入力します。 |
特権ユーザ名 |
MySQLの特権ユーザ名を入力します。 通常は、「root」ユーザです。 |
特権ユーザのパスワード | 「root」ユーザのパスワードを入力します。 |
パスワードエラーについて
各情報を入力し、[次へ]をクリックした際に、rootパスワードが間違っていないにもかかわらず、パスワードが違うという内容のエラーメッセージが表示され、先に進むことができない場合があります。
その際は、MySQLの「MySQL Command Line Client」で以下のコマンドを入力してください。
「MySQL Command Line Client」は、MySQLインストール時に作成されるスタートメニューの中にあります。
set password for 'root'@'localhost' = old_password('rootのパスワード');
例.rootユーザーのパスワードを"password1234"に設定していた場合
set password for 'root'@'localhost' = old_password('password1234');
エラーが発生する原因
MySQL 4.1より前のバージョンでは、16バイト長のハッシュ値を使用していましたが、4.1からは、41バイト長に変更されたためです。
"set password…"コマンドを使用することにより、41バイト長のハッシュ値を生成することができます。
関連リンク
4.7.9. MySQL 4.1 のパスワードハッシュ
「ステップ4:サイト設定」画面が表示されるので、必要な値を入力し、[次へ]をクリックします。
項目名 | 意味 |
---|---|
SugarインスタンスのURL |
SugarCRMのインスタンスURLです。 通常は、http://ホスト名.ドメイン名/sugarcrm になります。 よくわからない場合は、http://localhost/sugarcrm のままで構いません。 |
システム名 |
SugarCRMのシステム名です。 単にタイトルバーに表示される文字列なので、任意の名前を指定してください。 |
Sugar管理者パスワード |
SugarCRMのインストール時に自動的にSugarCRMの特権ユーザ(ユーザ名:admin)が作成されます。 そのユーザのパスワードを設定します。設定したパスワードは忘れないようにしましょう。 |
管理者パスワードを再入力 |
管理者パスワードの確認です。 Sugar管理者パスワードに入力した文字列を同じ文字を入力してください。 |
「Sugarアップデート設定」、「サイトセキュリティ(オプション)」については任意です。
ステップ5:ロケール設定」画面が表示されるので、「デフォルト通貨」ボックスの一覧から「Japanese Yen」を選択します。
また、「電子メール文字コード」に任意の文字コード(Professional版のデフォルト設定は、ISO-2022-JP)を選択し、[次へ]をクリックします。
両設定は、インストール後もシステム設定で変更できますので、わからない場合は、そのまま進んでください。
「ステップ6:設定を確認」画面が表示されるので、各設定に間違いがないか確認し、問題がなければ、[次へ]をクリックします。
「ステップ7:セットアップ実行」画面が表示され、インストールが開始されます。
注意!
IEだとインストール中の処理ステップの表示がされるまで若干時間がかかる場合があります。
その間IEの画面には何も表示されませんが、ガマン強く待っていてください。
以下のメッセージが表示されれば正常に終了です。
上記のように「インターネットに接続できません。」というメッセージが表示される場合があります。
これは、proxyサーバーを通してインターネットに接続している場合にSugarCRMにproxy設定を行っていないために表示されているだけなので現時点では気にしないでください。
以上でSugarCRMのインストールは終了です。
インストール後の初期設定について次回説明します。
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