EaseUS todo backupを無償版で使用していましたが、有償版を購入しました。
有償版に切り替えた最大の理由は、「セキュリティゾーンと呼ばれる隠しパーティションを作成してバックアップを保管できること」とPCのシャットダウンしたタイミングでバックアップが実行するようにスケジュール設定できることです。
セキュリティゾーンを使ったバックアップの作成
「セキュリティゾーン」を使ったバックアップ方法について説明します。
セキュリティゾーンとは
EaseUS todo backupのセキュリティゾーンとは、ハードディスクの一部を隠しパーティションとして確保し、そこにバックアップを保存する機能です。
この機能のメリットは、バックアップがウイルスやマルウェアに感染する可能性が低くなることや、同じディスク内の隠しパーティションにバックアップを保管できることで外部のディスクやクラウドなどにバックアップ保管する必要がない点です。
ただしハードディスクそのものが壊れた場合、バックアップファイルも失われます。
またハードディスク内に別のパーティションを作成するため、その分使用できるハードディスク容量が減ることになります。
セキュリティゾーンへのバックアップ手順
セキュリティゾーンを使用したディスクのバックアップを作成する方法を以下に記載します。
EaseUS Todo Backup を起動し、[バックアップを作成]をクリックします。
バックアップする対象に[ディスク]をクリックします。
[ハードディスク 0]をクリックしてすべてのパーティションを選択、[OK]をクリックします。
[バックアップの保存先を選択]をクリックします。
バックアップ先の選択画面で[セキュリティゾーン]をクリックします。
[セキュリティゾーン]画面が表示されるので[セキュリティゾーンを作成]をクリックします。
「セキュリティゾーンを作成するディスクを選択してください」画面でセキュリティゾーンを作成するディスクを選択して[続ける]をクリックします。
※本来は内臓もしくは外付けの別ディスクやNASを選択してバックアップ元のディスクが故障してもバックアップが戻せるようにするべきですが、今回は試行なのでバックアップ元ディスクと同じディスクを選択しています。
「セキュリティゾーンのサイズを調整」画面が表示されるので、バーをドラッグしてサイズを調整するか[サイズ]ボックスに直接セキュリティゾーンのサイズ(容量)を入力して[作成]をクリックします。(画面では70GBを指定)
バックアップタスク作成の画面に戻るので[今すぐバックアップ]をクリックします。
バックアップが開始されます。
以上でセキュリティゾーンへのバックアップの作成操作は完了です。
作成したセキュリティゾーンですが、Windowsの[コンピューターの管理]の[ディスクの管理]画面で確認するとドライブレターが設定されていない「プライマリ パーティション]として作成されていることがわかります。
補足1:セクタバイセクタ方式のバックアップについて
セキュリティゾーンを指定してバックアップする際に以下のようなメッセージが表示される場合があります。
「パーティションをチェックした結果、不明なパーティション(ドライブ文字列のないパーティション)1個でエラーが検出されました。セクタバイセクタ方式バックアップを作成するなら[OK]、バックアップをキャンセルするなら[キャンセル]をクリックしてください。
セクタバイセクタ方式バックアップとは
セクタバイセクタ方式バックアップとは、ハードディスクやSSDのセクタ単位でデータをコピーすることです。
この方法はクローン元のドライブに不良セクタがある場合や、クローン先のドライブが異なるサイズやフォーマットの場合に有効です。
ただし、セクタバイセクタ方式でのバックアップは、空き領域や不要なデータもコピーするため、時間がかかりますし、クローン先のドライブの容量が十分でなければなりません。
補足2:セキュリティゾーンにパスワードを設定する
バックアップが保管されているセキュリティゾーンにパスワードを設定することができます。
パスワードを設定したい場合は、EaseUS Todo Backup を起動し[ツール]から[セキュリティゾーン]を選択します。
「セキュリティゾーンの詳細」画面が表示されるので、[パスワードの設定]をクリックします。
「セキュリティゾーンのパスワードの設定」画面が表示されるので、パスワードと確認用のパスワード入力して[OK]をクリックします。
※パスワードを忘れるとバックアップから戻せなくなるのでパスワードは絶対忘れないように管理してください。
補足3:セキュリティゾーンの削除
セキュリティゾーンを削除したい場合は、EaseUS Todo Backup を起動し[ツール]から[セキュリティゾーン]を選択します。
「セキュリティゾーンの詳細」画面が表示されるので、[セキュリティゾーンの削除]をクリックします。
セキュリティゾーンにパスワードを設定している場合は、パスワード入力画面が表示されるのでパスワードを入力して[OK]をクリックします。
[セキュリティゾーンを削除]画面が表示されるので[削除]をクリックします。
セキュリティゾーンの削除が完了するとセキュリティゾーンの説明画面が表示されるので[X]をクリックして閉じてください。
セキュリティゾーンを削除するとセキュリティゾーンに設定していたパーティションが「未割り当て」としてそのまま残ります。
[コンピュータの管理]の[ディスクの管理]で確認できます。
未割り当てとして残っているパーティションを別のパーティションに結合したい場合は、パーティションを右クリックして[ボリューム拡張]をクリックします。
[ボリューム拡張ウィザード]が開始されるので、ウィザードに従って他のボリュームに結合すれば未割り当て領域を利用できるようになります。
[ボリューム拡張ウィザード]は、基本[次へ]で[完了]までデフォルのままで良いかと思います。
EaseUS Todo Backup 有料版を使用したバックアップ運用について
EaseUS Todo Backup の有料版を使用したバックアップ運用ですが、私の個人的な考えでは以下のようにするのが一番良いかなと思います。
- 外付けもしくは内臓の別ディスクにセキュリティゾーンを作成してセキュリティゾーンへバックアップする
- セキュリティゾーンのバックアップにパスワードを設定する
- イメージ保護を有効化する
- バックアップスケジュールの設定を[シャットダウン時]に設定する
- ブートディスクを作成してOSが起動できなくなった場合でも起動ディスクから復元できるようにしておく
1と2については、すでに手順を説明済みなので、イメージ保護とバックアップスケジュールの設定、ブートディスクの作成について以下に説明します。
イメージ保護
「イメージ保護」機能は、EaseUS Todo Backup からのバックアップファイルへの読み込み/書き込みのみを許可し、他のプログラムからの変更を抑止させることができます。
その結果、マルウェアやウィルスからの感染を防いでバックアップファイルを守ることができます。
ただし「イメージ保護」機能を有効化した場合は、バックアップファイルが保管されているボリュームすべてが保護されるため、そのボリュームにバックアップファイル以外のファイルを保管したりできなくなります。
EaseUS Todo Backupのバックアップファイル保管専用のボリュームになります。
「イメージ保護」機能を有効化する場合は、EaseUS Todo Backupを起動して[ツール]から[イメージ保護]をクリックします。
[オフ]になっているスイッチを左にスライドすることで「イメージ保護」機能が有効化されます。
バックアップスケジュールの設定
PCをシャットダウンした際にバックアップが自動的に実行されるように、以下の手順でスケジュール設定をします。
EaseUS Todo Backup を起動し、[オプション]をクリックします。
[バックアップ方式]タブを選択し、左のバックアップタイミングの一覧から[イベント時]をクリックします。
[時間を指定して実行]に「シャットダウン時」を選択します。
[1日1回]チェックボックスをオンにし、[バックアップ方式]に[差分]を選択し[OK]をクリックします。
これでその日の最初にPCをシャットダウンしたタイミングでバックアップが実行されます。
ブータブルディスクの作成方法
EaseUS Todo Backupは、ブータブルディスク(起動ディスク)の作成ができます。
もしもシステムディスクが壊れてしまったり、OSが壊れて起動できなくなったりウィルス、ランサムウェア感染などした場合は、作成した起動ディスクを使ってバックアップからリストアが可能です。
ただし、バックアップファイルが内臓/外付け等、別ディスクあることが前提です。
ブータブルディスクは、以下の3種類の形式が選択できます。
- ISOファイル
- USBメモリやUSBディスク
- DVDメディア
USBメモリを使ってブータブルディスクを作成する方法を以下に記載します。
EaseUS Todo Backup を起動し、[ツール]から[ブータブルディスクの作成]をクリックします。
今回はUSBメモリを使うのでUSBメモリを選択して、ドロップダウンリストにブータブルディスクの作成先のUSBメモリが表示されていることを確認します。
ネットワークドライバ等のドライバの追加が必要な場合は、[ドライバーの追加]をチェックして[追加]をクリックし、追加したドライバーにinfファイルを参照して設定してください。
[ブータブルディスクの作成]画面に戻ったら[作成]をクリックします。
ブータブルディスク作成先のUSBメモリやメディアがフォーマットされることを示すメッセージが表示されるので、問題なければ[OK]をクリックします。
ブータブルディスクの作成処理が開始され、完了すると[完了]ボタンが表示されるので[完了]をクリックします。
以上でブータブルディスクの作成は完了です。
PC起動時に起動ディスクの選択でUSBメモリを選択すればブータブルディスクから起動できます。
有償版のその他の機能
記事では詳しく説明しませんでしたが、有償版のその他の機能について簡単に記載しておきます。
ディスククローンの作成
ディスクをクローンしてHDDからSSDへの換装する場合やディスクを入れ替えたいときなどに使える機能です。
詳細は、公式ページの以下を参照してください。
メールバックアップ
Outlookのメールデータをバックアップすることができます。
どのフォルダをバックアップするか選択してバックアップが可能です。
EaseUS Todo Backupのバックアップ画面から[アプリケーションデータ]をクリックします。
[Microsoft Outlook]をクリックします。
バックアップしたいフォルダのチェックボックスをオンにします。
[OK]をクリックします。
クラウドバックアップ
OnDriveやDropboxなどのクラウドにバックアップすることができます。
詳細は以下の公式ページの記事を参照して下さい。
まとめ
EaseUS Todo Backup の有償版を購入する決め手となった機能を主に紹介しました。
無料版のバックアップ機能については、以下の記事で紹介していますのでそちらを参照してください。
最近はウィルス、マルウェア、ランサムウェアなどHDDの故障以外のリスクが大変高くなっています。
失ってから後悔しないように日頃からバックアップを取瑠葉にしましょう。
できればバックアップを取ることを意識しなくても自動的に行なってくれるようなバックアップソフトを使ってバックアップ運用するほうが良いかと思います。
備えあれば憂いなし!
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