proxyサーバー配下の環境でATOMエディタからパッケージをインストールしようとすると「statusCode=407」のメッセージが表示されてインストールできない場合の対処というか設定方法について覚書。
発生するエラー
ATOMエディタから、パッケージをインストールしようとすると以下のエラーメッセージが表示されてインストールができない場合があります。
「tunneling socket could not be established, statusCode=407」
エラーの原因
インターネットアクセスにproxyサーバーを通している環境の場合、proxyサーバーの設定が必要となり、設定をしていないとこのエラーがでてパッケージのインストールができません。
ATOMの環境設定でproxyサーバーを設定する方法
proxyサーバーを確認する
以下proxyサーバーの設定手順を記載しますが、まずは今ログインしているWindowsのproxy設定を確認します。
調べ方は、コマンドプロンプト(DOS窓)を起動して以下のコマンドを入力すれば確認できます。
netsh winhttp show proxy
実行結果の例。
Microsoft Windows [Version 6.1.7601]
Copyright (c) 2009 Microsoft Corporation. All rights reserved.
C:\Users\user01>netsh winhttp show proxy
現在の WinHTTP プロキシ設定:プロキシ サーバー: proxy.company.com:8080
バイパス一覧 :
C:\Users\user01>
上記の例でいうと、proxyサーバーが「proxy.company.com」、ポート番号が「8080」となっていることがわかります。
proxyサーバーの設定をする
現在の設定がわかったらATOMの環境変数にproxyサーバーの情報を設定します。
以下にその手順を記載します。
エクスプローラーを開いて"C:\Users\ユーザー名\.atom\.apm"フォルダにある".apmrc"ファイルをコピーします。
※ユーザー名は現在ログインしているユーザー名
次にその一つ上のフォルダ"C:\Users\ユーザー名\.atom\"に貼り付けます。
"C:\Users\ユーザー名\.atom\"フォルダにコピーした”.apmrc"ファイルをエディタで開きます。
改行コードがLFになってるので、メモ帳で開くと改行されない状態で表示されるので、サクラエディタなどのエディタで開いてください。
".apmrc"ファイルに以下の2行を追記します。
https-proxy=proxyサーバー:ポート番号
http-proxy=proxyサーバー:ポート番号
例えば、proxyサーバーが、"proxy.company.com"でポート番号が"8080"であれば以下のようになります。
追記したら上書き保存して".apmrc"ファイルは閉じてください。
https-proxyでも設定するproxyサーバーのアドレスは、"http"であることに注意してください。
https-proxyもhttp-proxyも設定する値は一緒です。
proxyサーバーで認証が必要な場合
proxyサーバー使用時に認証(IDとパスワード)を求められる場合は、以下の書式で記載してください。
http://ユーザー名:パスワード@proxyサーバー名:ポート番号/
例えば、proxyサーバーが、"proxy.company.com"でポート番号が"8080"、ユーザー名が"user01"、パスワードが"password123"だとした場合以下のようになります。
https-proxy=http://user01:password123@proxy.company.com:8080
以上でproxyサーバーの設定は終了です。
proxyの設定をしてもうまくいかない場合
記載した手順でproxyサーバーをATOMの環境変数に設定してもうまくいかない場合があるので、それぞれの対処策を記載しておきます。
strict-sslの設定
ATOMのマニュアルには、以下の記載があります。
日本語訳:「ファイアウォールの内側にいて、パッケージのインストール時にSSLエラーが発生した場合は、次のコマンドを実行して厳密なSSLを無効にします。」
proxyサーバーの設定をした".apmrc"ファイルの最後に以下の一行を追加して上書き保存した後、再度パッケージのインストールを試してみてください。
strict-ssl=false
apmコマンドを使ったパッケージのインストール
ATOMのGUI画面からではなく、コマンドプロンプトから"apm"コマンドを使ってインストールする方法を以下に記載します。
コマンドプロンプト(DOS窓)を開いて以下のコマンドを入力し、[Enter]を押します。
apm install パッケージ名
例えば、インストールしたいパッケージが日本語化パッケージの"japanese-menu"だとしたら以下のようになります。
apm install japanese-menu
インストールが正常に終了すると、以下のように緑色の文字で「done」と表示されます。
apmコマンドは、パスが通ってないとフルパスで指定して実行する必要があります。
apmコマンドの実行ファイルのパスは、以下になります。
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\atom\bin
※ユーザー名は、現在ログインしているユーザー(ATOMをインストールしたユーザー名)になります。
パスが通っていない場合のコマンド入力は、以下のとおりです。
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\atom\bin\apm パッケージ名
apmコマンドのパスを設定する方法は、以下の記事に記載していますので参考にしてください。
atom.io:443エラーが出る場合
別に記事で対処方法について記載していますので、そちらを参考にしてください。
手作業でパッケージをインストールする方法
上記のどの手順でもパッケージのインストールがうまくいかない場合は、手作業でパッケージをインストールする方法があります。
パッケージをダウンロードしてATOMのフォルダに配置するだけなのでさほど手間もかかりません。
手作業でパッケージをインストールする方法については、以下の記事に詳細を記載していますので参考にしてください。
まとめ
会社の環境でインターネットに接続する場合、たいていはproxyサーバーを通していると思います。
またインターネットと内部ネットワークの間には、ファイアウォールがあるはずです。
このような環境下でインターネットを介してインストール処理や情報を採取するようなアプリケーションについては、こういった設定が必要になる場合があることを覚えておいてください。
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