資格取得やLinuxの勉強、手順書の作成やテスト環境として気軽に自由に使えるVirtualBoxを使ったLinux環境の作り方の詳細を紹介します。
もちろんLinuxなんて触ったことも見たこともないという人でも大丈夫!
Linux(CentOS)環境づくりに必要なもの
今回はRedhat系ディストーションのCentOSを使ってLinux環境を作りますが、Linux環境を作るのに必要な材料を以下に記載します。
パソコン
パソコンは普通のWindowsもしくはMACパソコンでかまいません。
今使っているパソコンの中に仮想マシンとしてLinuxをインストールして使えるようにします。
仮想マシンって何?という方は、今はパソコンの中にパソコンをもう一つ作る程度のイメージをもってもらえばいいです。
環境を作っていくうちにわかります。
VirtualBoxのインストール
仮想マシンを作るのに必要なソフトです。
無料でダウンロード、使用できますのでお金はかかりません。
CentOS本体(isoファイル)
CentOSのインストールするために必要なCentOS本体をCD/DVDイメージ(iso)にしたファイルです。
CentOSのサイトからダウンロードできます。
これももちろん無料です。
とりあえずこの3つがあればLinux環境が簡単に作れます。
VirtualBoxのダウンロードとインストール
まずは、パソコンにVirtualBoxをダウンロードしてインストールします。
ダウンロードとインストールについては、ここで説明すると記事が長くなってしまうので別記事にまとめてありますので、以下の記事を参照して行ってください。

CentOSのダウンロード
CentOS本体は、以下のサイトからダウンロードしますので以下のリンクをクリックしてください。
CentOSのダウンロードサイトが開きますので、リストの一番上にある以下のURLをクリックするとダウンロードが開始されます。
"http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/CentOS/7.5.1804/isos/x86_64/CentOS-7-x86_64-DVD-1804.iso"
VirtualBoxを使ったCentOS のインストール方法
ここまででLinux環境を作る材料は全部そろいましたので、実際にCentOSを使ったLinux環境をVirtualBoxの仮想マシンとしてインストールする手順を記載していきます。
VirtualBoxを起動し、[Oracle VM VirtualBox マネージャー]画面が表示されるので、[新規]ボタンをクリックします。
[仮想マシンの作成]画面が表示されるので、名前ボックスに任意の名前(ここでは、centos7)を入力し、[メモリーサイズ]には、2GB(2048MB)を入力して[作成]をクリックします。
仮想マシンのファイルの場所の指定画面が出ますが、ここは特に何も変更せず[作成]ボタンをクリックします。
以上でCnetOSをインストールするためのVirtualBoxの設定は終了です。
[Oracle VM VirtualBox マネージャー]画面に戻りますので、さきほど作成した”centos7”が選択して[起動]ボタンをクリックします。
[起動ハードディスクを選択]画面が表示されるので、参照ボタンをクリックします。
[仮想光学ディスクファイルを選択してください]画面が表示されるので、ダウンロードしたCentOSのisoファイルを選択して[開く]をクリックします。
[起動ハードディスクを選択]画面に戻るので、[起動]ボタンをクリックします。
[centos7[実行中] – Oracle VM VirtualBox]画面が起動してくるので、画面の中のでこでもいいので一度クリックして[Enter]キーを押します。
VirtualBoxの画面の中をマウスでクリックすると、画面からマウスがでてこなくなり、PCをマウス操作できなくなりますが、その場合はキーボードの右の[Ctlr]キーを押すと画面の外側にマウスを出すことができます。
CentOSのインストールが開始され、画面にいろいろ表示されますがそのまま待ちます。
しばらく待つと[CENTOS 7へようこそ。]画面が表示されるので [インストール時に使用する言語を選択してください]の一覧から”日本語”、右のボックスから”日本語(日本)”を選択して[続行]をクリックします。
[インストールの概要]が表示されるので、[インストール先]をクリックします。
[インストール先]画面が表示されるので、そのまま[完了]ボタンをクリックします。
[インストールの概要]画面に戻るので、[ソフトウェアの選択]をクリックします。
[ソフトウェアの選択]画面が表示されるので、[ベース環境]の一覧から”サーバー(GUI使用)”をオンにして[完了]をクリックします。
[インストールの概要]画面に戻るので、[インストールの開始]をクリックします。
インストールプロセスが動作している間にROOTパスワード(rootユーザーのパスワード)の設定と一般ユーザーを1つ作成しておきますので、[ROOTパスワード]をクリックします。
rootユーザーは、なんでも実行できる最高権限をもったユーザーで、WindowsでいうところのAdministratorと同じと考えてもらえばいいです。
通常、何でも実行できてしまうrootユーザーで作業を行うのはリスクをともなうため、一般的な権限を持つユーザーを作成し、必要なときだけrootユーザーにスイッチして作業を行います。
[rootパスワード]画面が表示されるので、[rootパスワード]ボックスに任意のパスワードを入力し、[確認]ボックスにも同じ文字列を入力し、[完了]をクリックします。
パスワードが単純(例えば、”password”など)なものに設定した場合は、[完了]を2回クリックする必要があります。
設定したパスワードは、忘れないようになにかにメモするなどしておきましょう。
[設定]画面に戻るで、今度は、[ユーザーの作成]をクリックします。
[ユーザーの作成]画面が表示されるので、[フルネーム]、[ユーザー名]に任意のユーザー名を入力し、[このアカウントを使用する場合にパスワードを必要とする]をオンにします。
ここでは、ユーザー名、フルネームともに”user01”としています。
※実際にCentOSにログインする際に使用されるのは、”ユーザー名”の方になります。
[パスワード]ボックスに任意のパスワードを設定し、設定したパスワードと同じ文字列を[パスワードの確認]ボックスに入力します。
すべての入力が終わったら[完了]をクリックします。
ROOTパスワード設定時と同様に、パスワードが単純(例えば、”password”など)なものに設定した場合は、[完了]を2回クリックする必要があります。
ここで設定したパスワードも忘れないようになにかにメモするなどしておきましょう。
上記設定が終了したら、インストールプロセスが終了するまで待ちます。
インストールプロセスが終了すると「完了しました!」と表示されるので、[再起動]をクリックします。
再起動されると以下のような画面が表示されますので、画面の中を一度マウスでクリックした後に一番上の「CentOS Linux (3.10.0-862.e17.x86_64) 7 (Core)」が選択されている状態で[Enter]キーを押します。
[初期セットアップ]画面が表示されるので、[LICENSE INFORMATION]をクリックします。
[ライセンス情報]画面が表示されるので、[ライセンス契約に同意します。]をオンにして[完了]をクリックします。
[初期セットアップ]画面に戻るので、次に[ネットワークとホスト名]をクリックします。
[ネットワークとホスト名]画面が表示されるので、[Ethernet]をオンに変更し、[ホスト名]ボックスに任意のホスト名(ここではcentos7に設定)を入力し、[適用]をクリックします。
設定が完了したら[完了]をクリックします。
[初期セットアップ]画面に戻るので、[設定の完了]をクリックします。
[設定の完了]をクリックすると、ログイン画面が表示され、一般ユーザー(user01)が表示された状態になっていますので、”user01”をクリックするかもしくは、[Enter]を押します。
パスワードの入力を求められるので、user01のパスワードを入力し[サインイン]をクリックしてCentOSにログインします。
ログインが正常にできれば、CentOSのGUI画面が表示されます。
これでCentOSの仮想マシンの作成は終了ですが、まだちょっと続きがあります。
GNOMEの設定
GNOME(グノーム)は、X Window System上で動作するデスクトップ環境のことで、Windowsで言うところのExplorerのような役割を持ちます。
ざっくりと言えば、GUI環境を提供しているプログラムって感じでしょうか。
CentOSにログイン後、自動で[gnome-initial-setup]が起動しますので以下の手順に沿って設定を行ってください。
[ようこそ]画面が表示されるので、”日本語”にチェックマークがついているのを確認し、[次へ]をクリックします。
[入力]設定画面が表示されるので、”日本語”にチェックマークがついているのを確認し、[次へ]をクリックします。
[プライバシー]画面が表示されるので、”位置情報サービス”を任意の設定(基本オフ)にして[次へ]をクリックします。
[オンラインアカウント]画面が表示されるので、[スキップ]をクリックします。
※サーバーとして使用するので不要かとは思いますが、もしGoogleやMicrosoftのアカウント設定を行いたい場合は、それぞれのアイコンをクリックしてください。
[準備完了]画面が表示されるので、[CentOS Linux を使い始める]をクリックします。
CentOSのGUI画面に戻ります。
とりあえず、以上でVirtualBoxを使って仮想マシンとしてCentOSをインストールする手順は完了です。
まとめ
VirtualBoxにCentOSの仮想マシンを作成し、Linux環境を作るまでの手順を詳細に紹介しました。
特に難しいところはなかったかと思います。
ここまでで最低限のLinux環境が作成できたことになりますが、実際に使うにはまだいくつかの設定が必要となります。
認証プロキシ環境下でLinuxの仮想マシンを動かす際に必要な設定については、以下の記事を参照してください。

VirtualBox Guest Additions (拡張機能パック)をインストールする方法については、以下の記事を参照してください。

作成した仮想マシンを仮想アプライアンスとしてエクスポート、再利用する方法については以下の記事を参照してください。

上記以外に順次以下のような記事を作成予定です。
- 日本語を入力できるようにするための設定
- TeraTermからSSHで接続できるようにする設定
- FTPを使ってファイルのやり取りができるようにする設定
- runlevelの変更によるGUI、CUIの切り替え方法
- OracleをインストールしてクライアントPCから接続できるようにする
...etc
Linuxを触ったことがない方や初心者の方でも、Linuxの勉強や資格取得のためのトレーニングができる環境を作れるようにしたいと思っています。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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