WIMP(Windows、IIS、MySQL、PHP)環境構築の最後となるMySQLのセットアップについて記述する。
本記事でインストールするMySQLは、日本語での全文検索機能を必要とするオープンソースソフトウェアの導入をふまえて、通常のMySQLではなく、組み込み型全文検索エンジン 「Senna」が組み込まれたMySQL(以降 MySQL+Senna) をセットアップする手順について記述する。
また、MySQL+Sennaをセットアップする前に日本語形態素解析エンジン「MeCab」を導入する必要があるため、本記事では、MeCabのインストール手順を説明し、以降の記事でMySQL+Sennaのセットアップを説明する。
組み込み型全文検索エンジン Sennaについて
Senna は商用利用も可能なオープンソース(LGPL 2.1)の全文検索エンジン。
MySQL は、全文検索機能を備えていますが、日本語の検索については、対応していない。
日本語形態素解析エンジン "MeCab" とSenna を利用することによりMySQL に日本語の全文検索が可能となる。
Senna の詳細については、以下の記事を参照。
http://qwik.jp/senna/FrontPageJ.html
MeCabについて
工藤拓氏作のオープンソース日本語形態素解析エンジン。
MeCab は、日本語の文を単位(形態素)に分割、認定する自然言語処理ツール。
各スクリプト言語バインディングを備え、多くのツールで使われている優れたツール。
Chasen等、同様の機能を持ったソフトがあるが、それらと比べても3、4倍高速。
GPL(the GNU General Public License)、 LGPL(Lesser GNU General Public License)、 または BSD ライセンスに従って使用、再配布することができる。
MeCab の詳細については以下の記事を参照。
http://taku910.github.io/mecab/
MeCab導入手順
以下にMeCab導入手順を記述する。
MeCabの詳細ページにあるダウンロードリンクをクリックする。
直接ダウンロードする場合はここをクリックする。
ダウンロードサイトの「Latest File Releases」の一覧からWindows用の"mecab-win32"の[Download]をクリックする。
"mecab-0.97.exe"をクリックする。
注意
以下のようなファイルのダウンロードをブロックするメッセージが表示される場合があるのでその場合は、警告文をクリックして[ファイルのダウンロード]をクリックする。
[ファイルのダウンロード - セキュリティ警告]ダイアログボックスが表示されるので[保存]をクリックする。
[名前を付けて保存]ダイアログボックスが表示されるので、保存先を指定して[保存]をクリックする。
ダウンロードが開始される。
ダウンロードした"mecab-0.97.exe"をダブルクリックする。
言語選択ダイアログボックスが表示されるので"Japanese"を選択し、[OK]をクリックする。
[MeCab セットアップウィザードの開始]画面が表示されるので[次へ]をクリックする。
[辞書の文字コードの選択]画面が表示されるので"SHIFT-JIS"をオンにする。
[使用許諾契約書の同意画面]画面が表示されるので[同意する]をオンにし、[次へ]をクリックする。
[インストール先の指定]画面が表示されるので、[次へ]をクリックする。
[プログラムグループの指定]画面が表示されるので[次へ]をクリックする。
[インストールの準備完了]画面が表示されるので[インストール]をクリックする。
インストールが開始される。
管理者権限でセットアップを実行した場合、以下のようなメッセージが表示されるので、任意で[はい]か[いいえ]をクリックする。
辞書作成のメッセージが表示されるので、[OK]をクリックする。
辞書作成が開始される。
[MeCab セットアップウィザードの完了]画面が表示されるので[完了]をクリックする。
以上でMeCabのセットアップは終了。
MeCab動作確認手順
次にMeCabの動作確認手順を記述する。
[スタート]ボタンをクリックし、[プログラム]をポイントし、[MeCab]をポイントし、[MeCab]をクリックする。
[MeCab]コンソールが起動する。
かな漢字変換をオンにし、例文として、「今日は、いい天気です。」と入力し、[Enter]を押す。
正常に動作していれば、以下のように形態素解析の結果が出力される。
以上で、MeCab の動作確認は終了。
MySQL+SennaでMeCabを利用するための手順
次にMySQL+SennaでMeCabを利用するために以下に記述する手順でMeCabのDLLファイルを"C:¥Windows¥System32"フォルダにコピーする。
手順は以下の通り。
MeCab をセットアップしたフォルダ(通常は、"C:\Program Files\MeCab")のサブフォルダ、"bin"フォルダをエクスプローラで開く。
"Bin"フォルダにあるDLL ファイル"libbmecab.dll"をWindows の"C:¥Windows¥System32"フォルダにコピーする。
以上で、MeCab のセットアップ、動作確認、DLLのコピー作業は終了。
以降の記事でMySQL+Sennaのセットアップ手順について説明する。
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